2009年3月21日土曜日

韓国 メキシコ ベトナム

砂漠を出た後、我々の冒険は韓国,メキシコ、ベトナムへと広がったのでありました。

砂漠からロス方面へ戻ること1時間半あまり。
そこは、こんなさびれた田舎町。




















さびれているくせにいきなりニュー・オーリンズか?というようなハデな建物出現。
しかし建物の周りはやはり虚飾のない侘びさびのサビサビの世界が。。。。















ん?
ニュー・オーリンズの向こうに見えるのは温泉マーク?





さよう。
ここは、日本人の牧師さんが経営されておる温泉宿なのです。















「愛し、赦し、感謝すれば幸福になります。」と看板に書いてある。
我々はここで、愛し、赦し、感謝して幸福になれるのだろうか。

まずは、屋外のジャクジーを見学。温水プールもある。
韓国の方が多いようである。
バーベキューをしているグループもある。
当然、カルビである。いいにおいだ〜〜〜。愛のあふれるおすそ分け、なんてことにはならないんだろうか。そうしたらとっても感謝しちゃうけど。

鍵をいただき部屋に入る。
う〜〜〜〜〜ん。
ベッドの横の壁には十字架が。
枕の上には『最後の晩餐』の油絵が。
印刷ではなく、絵です。
これは、オリジナルというのか、、、コピーというのか、、、、。

フルサイズのキッチンが付いており、大きい冷蔵庫があるというのが売りのようだったが。
あります。広いキッチンとダイニングテーブル。
冷蔵庫の上には電子レンジまで。
しか〜し。
台所用品もお皿もカップもなんにもないのね。
う〜〜〜〜〜ん。。。。。
赦せるのか、私。

と、とにかく、お腹が空いてきたことでもあるし、気をとり直して飯でも食いに行こうぜっ。
と街へ繰り出す我々。
街と言ってもほぼゴースト・タウン。
レストランは数件建ち並んではいるものの、半分ぐらい閉まってますがな。

軽く一周して、メキシカンのベーカリーへ。
ベーカリーなんだけれども食事もできるという。
はいはい、それじゃお願いしますよ。

そしてこれが大当たり!
おいしい〜〜〜。
アメリカにおけるメキシコ料理は、日本における中華料理の如く広く愛され日常食になっているというけれど、どうしてなかなか、本格的なお味のメキシコ料理にはそうそう出会えるものではありません。
素朴な見てくれだけど、サルサが、チップスが、トルティーヤが、味わい深いのです。
そして、お店の人々がとても親切で一生懸命仕事をなさっておる。

このように応対が気持ちよく、本当においしいメキシコ料理のレストランに去年一軒あたりました。
それは、デザート・ホット・スプリングスという、やはり砂漠のまん中の温泉町。
街として成り立つのかというぐらいのさびれ方もここと似ている。

砂漠の温泉町にはうまいメキシコ屋あり!
って言い切ってしまっていいでしょう。

せっかくベーカリーなので、ケーキでも買いましょうということで買って帰ったのがこのケーキ。















「三つのミルク」という名前のケーキです。
レジのおばちゃんが「おいしいの選んだね」とにっこり。
選んだのは山男。
「これは確か、二つのスポンジ層のひとつが山羊のミルクに浸してあって、もうひとつの層が羊のミルクに浸してあって、ホイップが牛乳だから三つのミルク」という説明。

ええええ?
そんな組み合わせあり?食べ合わせなし?
とおそるおそる食べてみたら、、、、、、
ひや〜、なんかしらんけどうまい〜。
羊の匂いも山羊の匂いもしないけど???

後で友達に聞いたら、「エバミルク(無糖練乳)、コンデンスミルク(加糖練乳)、生クリーム」の三つの「牛」乳ってことだそうです。
な〜んや。そうと知ってたら恐れずにパクパク食べたのに。恐れながらパクパク食べてしもたがな。

で、そのレジのおばちゃんが「うちは朝ご飯もおいしいよ〜」とにっこりしたので翌朝も同じ店に行きました。
はっきり言って、前の晩に満腹になったおなかがまだ空いていなかったので、一人前注文するのは気が引けたのですが、ぜーんぜんそんな心配は必要なかった。
うまいよ〜〜〜。















ウエボス・ランチェロス『牧童の朝食』というお名前の食事です。
トルティーヤの上に目玉焼き、そしてランチェロ・ソース。
カツオだしでも入ってんちゃうか、というぐらい旨味のあるソースでございました。目玉焼きの焼き加減も絶妙でござりました。ありがとう。感謝します。

さて、それで温泉はどうなったのかって?
メキシカンな夕食の後、屋外のジャクジーに入りに行きました。
二つあるけど、ひとつには韓国の方々があふれんばかりになっておられる。
ので、空いてる方へ。
先客のおばさまが「チョアヨ?(いいでしょ?)」と声をかけて下さったので、「ネー、チョアヨ(はい、いいですね)」とちゃんと韓国語でお答えしたのだが、発音が悪かったのかおどおどした態度が悪かったのか、韓国人ではないことが一気にばれたようでその後は黙殺されてしもた。それとも連れが白人男子だったのがいけなかったのか。

その後、入ってきた数人の日本人男子たちの会話によって満杯の湯船の方が湯が熱いのだということが判明したのであったが、ちょっとそこへ割り込む勇気の出ないままな我々であったのだ。
あ、つまり混浴ですけど、屋外はすべて水着着用です。
そしてつまり、なかなかの混雑具合なのです。人気の高い場所のようなのです。
なぜ?
安くないですよ、ここ。あの、つまりお部屋の具合と比べるとかなり割高なんじゃあと思うんですけど。
なぜみんな来る?

と、うだうだ言いながらも長湯。なんか、とろとろでいいやん、ここの湯?
天然硫黄泉だと言うけど、そんなに硫黄臭くもないし?
じゃ、次はお部屋のお風呂に入ってみましょう。
蛇口をひねったとたんにこちらはもわ〜っとゆでたまごのようなオナラのような硫黄の匂いが立ちこめる。
アメリカには珍しい深い浴槽である。
ひや〜、とろとろやん〜〜〜。

しかし、風呂を出たらテレビも何もない部屋があるのみ。
飾り物との相性が悪かったか、湯上がりというのに熟睡もできずに朝を迎える。
メキシカンな朝食の後で、近所の湖などを散歩し、「風呂しかないんだからまた風呂に入ろう」ということで風呂へ。
朝からまた混んでますがなー。

しかーし、今朝は熱い方にもはいってやる。えいっ!
すると盛り上がっていた韓国勢,当然私に注目しはります。
「ホニャラララ?(こいつ韓国人かなあ,と言っているようだ)」
「イルボンサラミエヨ〜(日本人ですよ)」
「ホニャラララ?(韓国語話せるのか、と言っているようだ)」
「チョグムマン(ちょっとだけ)」
「ああ、そうですか」
「あ、日本語話せますか」
「すこし、すこし」

「すこし」と「チョグム」でこの後訳の分からない会話が続いたのだが、けっこう楽しかった。
しかしこの「日本語すこし」の男性以外の紳士淑女にはあっさり無視され続けていました。

結果、幸福になれたのか、我々?
なれました。
お湯を愛し、メキシコ料理を愛したが故にふしぎな宿の眠れぬ夜を赦すことができ、ここに辿り着くに至った運命に感謝した結果、心も体も緩んで幸せな気持ちになりました。また来るかも。。。。ええっ?

お次の冒険はプチ・ベトナム体験です。
お宿を後にし、サンタアナ山脈を越える景色のいい山道をドライブして、すこし北上するとそこはリトル・サイゴン。
リトル・トーキョーもチャイナタウンもすっかり観光客用の見せ物タウンと成り果てましたが、このリトル・サイゴンはまだまだベトナム人たちのための街であるという本来の成り立ちを失っていません。
バゲットにベトナム酢の物の入ったベトナム・サンドイッチを、敢えて著名な「リーズ・サンドイッチ」ではない店で買い込んだ後、朝、あれだけメキシカンで満腹になったにもかかわらず,やっぱりフォーは外せない。





































この、小さい冷やしぜんざいのようなものは頼みもしないのについてくるデザートです。
味は、、、、なぜかリンゴジュース!
ふしぎな食べ物です。おいしい食べ物です。
やっぱり幸福になりました。
たかが片道3時間圏内で存分に楽しんだ濃い週末でありました。

2009年3月19日木曜日

砂漠


砂漠に行ってきました。
アンザ・ボレゴ州立公園という所です。
我が家からフリーウエイを乗り継ぎ、なんとも牧歌的な田舎道を走り、そしてワイルドな岩山の景色を見ながら走ること3時間。
もうこれだけで別世界〜です。

なぜこんな所に来たのかと言うと花見の季節だからです。

こんなことや





















こんなことや












こんなことになっとるわけです。





















さらに砂漠ですからして、こんなことにもなっとるのです。



う〜〜ん。まるで手塚治虫のマンガに出てきそうな植物ではありませんか。
これがなかなかどうして、背の高いサボテンなのですよ。オクティーヨという名前だそうです。






















花の部分をアップにするとこんなことになってます。











何が嬉しいって、州立公園で、花見の季節で、駐車場は出て行く人をせき立てるようにして探さないと停められないぐらい人気のある場所なのに、こうしてちょっと荒野に踏み込むと♪この広〜い野原いっぱい♪私だけのものになってくれることなんです。
見渡す限り人の姿が見えない。
太陽は照りつけているのに汗が流れる間もなく乾いて行く湿気のなさ。
そこに絶えず流れるどこか冷たさの残る風。
チイチイと鳥の鳴く声。











がさっ。
え?
おお、野うさぎじゃ!
この砂漠にいるのはオグロジャックウサギといって,うちの近所の海辺で見る普通の野うさぎとは違ってけっこう体の大きい耳の長いウサギです。

バルルルルッ!!
ぎゃー!!!!何!!!!そこの茂みからああああ!!!!
と飛び退く私。
と見ると私の気配に驚いて慌てて逃げて行くウズラたち。
バルルッというのは驚いたウズラの羽の音だったんですねえ。
飛べよ、だったら。

ともかくも、浮世離れしたなんとも幸せな時間を過ごしたのでした。

その後人気スポットに移動し、他人様たちといっしょに見つけたのはこの花。




ゴースト・フラワーというのですって。
ご覧の通り、花の色が薄緑色で葉っぱとあまり区別がつかない。
その気で見ないと見過ごしてしまうような花です。
でも、なんとも愛らしいではありませんか。

この後、まだまだ冒険は続いたのですが、それはまた次回に。

2009年3月2日月曜日

春に誘われて

♪は〜るに〜さそ〜われ〜た わ〜けじゃない〜♪
って流れる化粧品のコマーシャルが昔ありましたね。
「ありましたね」って言われても知らんって?
そうねえ、かれこれ30年いや、もっとかなぐらい前のことですものねえ。

とにかく3月になりました。
世は春です。
いえ、この辺りの昼間は夏です。
「もう夏」というより「相変らず夏」というぐらいこの”冬”は暑い日が多かったな。

我が家の庭にもずいぶん前から春が来ているのですが、ようやく写真を撮りました。






黄桃の花






















スナップエンドウ























これは鉢植えのジンジャー。
ジンジャーってことは生姜なんですが、食用ではないそうな。


















パパイヤ。
スーパーで買って食べたあとの種を植えたらこうなりました。
って植えたのは山男ですが。
こうなってからがけっこう長いんだよね。いつごろ食べられるかなあ。


昨日日曜日は、この陽気に誘われて海辺のお散歩に行ってきました。
海辺の散歩というかウォーキングは、徒歩圏内のビーチでほとんど毎週していますが、この度は少し遠出して(車で20分)やってきました、あの資産家ドナルド・トランプが作ったゴルフ場。
贅沢が売りのゴルフクラブだそうですが、敷地内に一般の人用向けの駐車場まで用意して、海辺の散歩道へのアクセスを確保してくれています。そうしなきゃ地元民に睨まれるから,、、だったそうですが。






駐車場












駐車場から1分も歩くとこんなことに。









けっこう急な昇り降りもたまにあり、歩きがいのある道になっております。
ところどころに「ここは整備されてないよ。知らないよ」「崖から落ちても知らないよ」など親切な標識が立っています。







で、どんどん降りて行くとこういう石ころの浜に出るわけです。
この日はなんとペリカンの死体あり、イルカの死体あり、で野性味あふれる浜の風景でした。























そんなことは気にせず、サンドイッチをほおばる我々。
サブウエイのスイートオニオンチキンテリヤキサンドです。
サブウエイで香菜(パクチー,シラントロ―)を入れてもらえるとは知らなんだ。おいしかったです。


イソギンチャクやヤドカリを眺めてのんびり遊んだ後、また上り下りを繰り返して駐車場に戻る頃には汗だくに。
光のどけき春の日ではありましたが、灼熱の太陽が照りつける夏はすぐそこという気配。
後1週間で夏時間が始まります。